
奈良で根管治療なら「斉藤歯科クリニック」
奈良で根管治療なら「斉藤歯科クリニック」
ご安心ください。
しっかりとした検査・診断のもと、適切に根管治療を行えば、あなたの大切な歯を守ることは可能です。
根管治療は、歯科治療の中でも特に高度な知識と技術を必要とする分野であり、治療の成否は術者の知識・技術・経験に大きく依存します。
当院では、国内外の最新の研究成果や治療指針を常にアップデートし、科学的根拠に基づいた根管治療を実践しています。マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)や3次元CTなどを使用した精密根管治療の臨床経験は500症例以上にのぼり、多様かつ難易度の高い症例に対しても安定した治療成績を収めております。
また、経験を重ねる中で実感するのは、「患者さん一人ひとりの思いに寄り添う心」が治療にとって何よりも大切だということです。痛みや不安を和らげ、安心して治療を受けていただけるよう、丁寧な説明とやさしい対応を心がけています。
私たちは、歯を残すスペシャリストとして「知識」「技術」「経験」を基盤としつつ、患者さんに寄り添う姿勢を忘れません。
歯を守る最後の砦として、再発を防ぎ、長期的な予後を見据えた根管治療を提供いたします。
根管治療とは、虫歯が進行して歯の神経(歯髄)まで達してしまったときに行う治療です。歯の根っこ(歯根)の内部にある細い管(根管)の中をきれいに清掃・消毒し、細菌が繁殖しないように薬を詰めて密封する処置をいいます。
家にたとえると、歯根は「土台」や「柱」にあたる部分です。
被せ物や詰め物は外から見えるため分かりやすいのですが、実はそれを支えているのがこの歯根であり、この患者さんから見えない部分である歯根を健康に維持する治療が根管治療です。
もし土台がしっかりしていなければ、どんなに立派な家を建てても長持ちしないのと同じで、根管治療が不十分だと歯の寿命は大きく縮んでしまいます。
つまり根管治療は、歯の予後(治療後の長持ち)を大きく左右する、とても重要な治療です。
神経が細菌感染し、神経や根の先に炎症が起きている
「ファイル」という器具を使用し、汚染された神経を取ります
神経を取った後の空洞に、「ガッタパーチャ」という薬を詰めます
「コア」と呼ばれる土台を入れた後に被せ物をいれます
歯を長持ちさせるうえで重要な根管治療ですが、日本の根管治療の成功率は30~50%程度と報告されています。(引用1) つまり日本で根管治療が行われた歯の2本に1本は失敗しており、現に日本の歯科医師が日常的に行う根管治療の多くが、「以前に行われた根管治療が失敗した歯のやり直し」です。
一方、アメリカにおける根管治療の成功率はおよそ85%以上と報告されており、日本の治療成功率とは明らかに差があります。この違いの背景には、治療環境や使用できる器具の差が挙げられます。アメリカでは、根管治療の際にラバーダム防湿(唾液や細菌が入らないようにするゴム製のシート)やマイクロスコープ(高倍率で内部を観察できる顕微鏡)が標準的に用いられています。また、根管内を清掃・拡大する際のニッケルチタンファイルといった先進的な器具の使用も一般的です。これにより、感染源を徹底的に取り除くことが可能となり、治療の成功率が高まります。
一方、日本の保険診療では、これらの器具や機材の使用に十分な診療報酬が設定されていません。そのため、多くの歯科医院では時間やコストの制約から、ラバーダム防湿やマイクロスコープを日常的に使うことが難しく、使用する器具も限られています。その結果として、治療精度に差が生じ、成功率が低下してしまうのです。
つまり、日本の保険治療における根管治療には限界があるのが現状です。根管治療は繰り返すほど歯や周囲の組織へのダメージが大きくなり、歯の寿命が短くなっていきます。最終的には炎症を抑えられず、せっかく残せるはずだった大切な歯を抜歯せざるを得なくなることも少なくありません。
確実に歯を残すためには、必要に応じて自費診療による専門的な治療を検討することが大切です。
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ラバーダム防湿 | 約5% | ほぼ100% |
マイクロスコープ | 約10% | ほぼ100% |
使用する器具 | 多くはステンレスファイル | ニッケルチタンファイル |
治療成功率 | 30~50% | 80~95% |
根管治療の専門家による、歯を残すための治療
当院の歯科医師は日本歯内療法学会に所属し、根管治療に関する専門誌や書籍の執筆のほか、歯科医師を対象とした根管治療・歯周病治療セミナーのインストラクターも務めています。「根っこの病気が重度なので抜歯するしかありません」と他院で治療を断られた歯の治療を行い、歯の保存に成功したケースも数多くございます。歯を残す専門家として、皆様の歯を残すための最善の治療を提案いたしますので、重症の患者さまもあきらめずに当院へご相談ください。
歯科用CTを用いた3次元的な精査
従来のレントゲン診断では、平面的な画像となるため、歯の根っこの形や数が分かりにくいという問題がありました。歯科用CTを用いることにより立体的な情報を得ることができ、より正確な診断・確実な根管治療を行うことができます。特に難症例において治療成績の向上に大きく貢献します。
マイクロスコープによる精密な治療
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)とは、心臓外科や脳神経外科など医科の分野で多く使用される機器です。約20倍の拡大視野下で処置を行うことができ、肉眼では見えない歯の内部の神経や細菌の取り残しを徹底的に除去することにより、治療の成功率向上に繋がります
ラバーダム防湿による無菌的処置
根管治療の成功率を上げるためには、無菌的環境のもとでの処置が不可欠です。ラバーダム防湿とは、根管治療の際にラバーダムというゴムのシートを歯にかけることで、歯の根の中に唾液中の細菌が入り込むのを防ぐ方法です。
ニッケルチタンファイルによる安全・スピーディーな根管治療
根管治療では、「ファイル」という針のような器具を使用して歯の根に残った神経や細菌を取り除きます。このファイルは従来はステンレス製のものを用いていましたが、ステンレスファイルは柔軟性に乏しく、歯の根が曲がっているケースに使用すると誤った部位を削ってしまい根管内の組織を傷つけてしまうことがありました。そこで近年では、ステンレスに比べて柔軟性があり歯の中を不用意に傷つけず、治療効率の高いニッケルチタンファイル(Ni-Tiファイル)が世界的なスタンダードとなりつつあります。当院では、Ni-Tiファイルのなかでも特に柔軟性の高いマルテンサイト系Ni-Tiファイルを導入しており、より安全でスピーディーな根管治療を提供しています。
治療回数が少なく、痛みを抑えた根管治療
当院では、根管治療に関する豊富な知識・技術・経験のほか、上記の機器を駆使することにより、少ない通院回数で治療が完了します。1回の治療に少しお時間をいただくことになるかもしれませんが、目安として前歯や小臼歯では1~2回、大臼歯では2~3回で根管治療が終了します。(歯の状況により多少前後します)また、根管治療の際には神経の状況に関わらず局所麻酔を行いますので、術中の痛みはほぼなく、治療中に眠ってしまわれる患者さまも多くいらっしゃいます。
レントゲン撮影や口腔内写真撮影、必要に応じて歯科用CT画像の撮影を行い、根管治療が必要な歯の状態を詳しく検査します。検査結果を分かりやすく丁寧に説明させていただき、治療期間・費用、治療の成功率、患者さまの希望などを考慮したうえで治療方針を決定します。痛みがある場合、痛みを取り除くことを最優先に応急処置を行います。
虫歯や古い詰め物を除去した後、専用の器具や薬剤を使用して根管内の清掃・細菌の除去を行います。根の本数が少ない前歯や小臼歯では1回の治療で洗浄が終わることが多い一方、根の形が複雑な大臼歯では治療に複数回かかることがあります。
治療前
虫歯の除去
汚染された歯髄の除去
根管内が十分に洗浄されていること、根の先から出血や膿がないことを確認します。その後、根管の先端まですき間が入らないように緊密に薬品を充填します。
歯が割れるのを防ぐため、ファイバーポストコアと呼ばれる土台を立てた後に、被せ物を装着します。
歯の状態によっては、仮歯で数ヵ月間様子を見ることもあります。
部位 | 費用(税込み) |
---|---|
前歯 | 99,000円 |
小臼歯 | 110,000円 |
大臼歯 | 132,000円 |
上記には、歯科用CTによる検査・ラバーダム防湿・マイクロスコープ・MTAシーラーを使用した根管充填・ファイバーコア築造の費用も含まれています。
当院では保険治療の範囲内での根管治療も行っておりますが、保険治療の制約上、使用できる材料や治療時間に制限がございます。詳しくは歯科医師までご相談ください
部位 | 費用(税込み) |
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前歯 | 99,000円 |
小臼歯 | 110,000円 |
大臼歯 | 132,000円 |
処置 | 費用(税込み) |
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パーフォレーションリペア | 33,000円 |
破折ファイル除去 | 33,000円 |
歯科コラムでは、根管治療に関する様々な内容を発信していますのであわせてご覧ください
引用1:わが国における歯内療法の現状と課題.須田 英明.日本歯内療法学会雑誌/32 巻 (2011) 1号