
🗓️ 最終更新日:
根管治療後に注意すべきこと|痛み・食事・硬いものを噛むタイミングを歯科医が解説
「根管治療が終わったけど、まだ痛い」「硬いものを食べても大丈夫?」
そんな不安を持つ方へ。
実は、根管治療直後の歯は非常にデリケートで、ちょっとした刺激でも痛みや破折の原因になることがあります。
この記事では、治療後の注意点や、痛みが出た時の正しい対応を歯科医が解説します。
麻酔が切れるまでは飲食を控える
根管治療は基本的に局所麻酔下で行われ、麻酔は1~2時間は作用します。麻酔が効いている間に食事をすると、頬の内側や唇を咬んでしまうため、麻酔がきれてから食事することを推奨します。
飲み物に関しても、温度感覚がマヒしているため熱い飲み物で火傷してしまう可能性があるためご注意ください。
根管治療後の痛み
根管治療中は細菌を殺すために殺菌性の薬剤を使用します。これらの影響で根管治療後、「咬んだ時に響く」「何もしなくてもじんわり痛い」といった痛みを感じることがありますが、多くの場合数日で改善するため、あまり心配する必要はありません。
しかし、我慢できないような強い痛みが出た場合は追加の治療が必要なケースもありますので、かかりつけの医院へ連絡されることを推奨します。(このような根管治療後の強い痛みや腫れをフレアアップといい、数パーセントの可能性で起こります。)
また、強い痛みが1週間以上続く場合は、再感染の可能性もあるため早めの受診をおすすめします。
硬い食べ物を噛むと歯が割れるリスク
根管治療中の歯は、内部が空洞であるため強度的に弱くなっています。このような状況で硬い食べ物を咬むと、歯が欠けてしまい、最悪のケースでは抜歯になってしまうこともあります。
お米などの柔らかいものは問題ありませんが、煎餅や飴などの硬い食べ物は根管治療中の歯では咬まないように注意してください。
また、キャラメルやガムのような粘着性の食べ物は仮蓋が外れる原因になりますので、なるべく避けてください。
仮の蓋(仮封)が取れた・凹んだ時の対応
根管治療後は仮蓋を行い、細菌が入らないようにしますが、日常生活を過ごす中で仮蓋が凹む、ボロボロと崩れることがあります。
通常、十分な厚みを持たせて仮蓋をしますので、多少凹んだ程度では問題ありません。しかし、もともとの仮蓋が薄い場合や、想定を超えてすり減った場合には、歯の中に細菌が侵入してしまう可能性があります。
凹みの程度を患者さん自身で確認・判断することは困難であるため、大きく凹んでいる場合には担当の歯科医院に連絡されることをお勧めします。
詳しくは根管治療中の仮蓋がボロボロ取れてきたけど大丈夫? 緊急性の有無について解説します!をご覧ください。
まとめ:根管治療後に大切なのは“刺激を避けて経過を観察すること”
☑麻酔が切れるまでは食事を控える
☑数日は硬いものを避ける
☑痛みが強い・長引く場合は早めに受診
根管治療後の注意点を守ることで、再発や歯の破折を防ぎ、治療の成功率を高めることができます。
根管治療後の痛みや違和感が続く場合は、自己判断せず早めにかかりつけの歯科医院にご相談ください。
今回も最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
本記事は、奈良県大和高田市にある歯医者(歯科医院)、斉藤歯科クリニックの齊藤伸和(日本臨床歯周病学会認定医・日本歯内療法学会会員)が監修・執筆しています。何か不明な点がありましたら、無料相談も受け付けておりますので、是非お気軽にご相談ください。
🔍 当院の 【精密根管治療】 をご希望の方へ
マイクロスコープ・ラバーダム・CTを使用した、再発しにくい精密な治療を行っています。
1回1本を丁寧に治療するため、1日の受付は2名までとさせていただいております。
根管治療に関するその他の記事はこちら⇩
・【保存版】保険と自費の根管治療の違いとは?成功率・費用・治療内容を徹底比較!
・根管治療の名医とは?失敗しない治療法と選び方を歯科医が解説
・「根管治療がいつまでも終わらない」はなぜ起こるのか。原因と対処法について歯科医師が解説!
・根管治療の薬の交換は何回?長引く原因と適切な回数を歯科医師が解説
・根管治療中の仮蓋がボロボロ取れてきたけど大丈夫? 緊急性の有無について歯科医師が解説します!
・歯の根の病気(根尖病変)は放置で悪化?悪化する確率50%を歯科医師が解説
・【歯科医が解説】根尖病変とは?放置で自然治癒する?発生原因について徹底解説



