
こんにちは。今回は歯の根の治療(根管治療)後の注意事項について解説します。
麻酔が切れるまで飲食にはご注意ください
根管治療は基本的に局所麻酔下で行われ、麻酔は1~2時間は作用します。麻酔が効いている間に食事をすると、頬の内側や唇を咬んでしまうため、麻酔がきれてから食事することを推奨します。
飲み物に関しても、温度感覚がマヒしているため熱い飲み物で火傷してしまう可能性があるためご注意ください。
根管治療の期間中は硬い食べ物は避けてください
根管治療中の歯は、内部が空洞であるため強度的に弱くなっています。このような状況で硬い食べ物を咬むと、歯が欠けてしまい、最悪のケースでは抜歯になってしまうこともあります。お米などの柔らかいものは問題ありませんが、煎餅や飴などの硬い食べ物は根管治療中の歯では咬まないように注意してください。また、キャラメルやガムのような粘着性の食べ物は仮蓋が外れる原因になりますので、なるべく避けてください。
根管治療後の痛みについて
根管治療中は細菌を殺すために殺菌性の薬剤を使用します。これらの影響で根管治療後、「咬んだ時に響く」「何もしなくてもじんわり痛い」といった痛みを感じることがありますが、多くの場合数日で改善するため、あまり心配する必要はありません。
しかし、我慢できないような強い痛みが出た場合は追加の治療が必要なケースもありますので、かかりつけの医院へ連絡されることを推奨します。(このような根管治療後の強い痛みや腫れをフレアアップといい、数パーセントの可能性で起こります。)
仮蓋が凹んだボロボロ欠けた際の対応について
根管治療後は仮蓋を行い、細菌が入らないようにしますが、日常生活を過ごす中で仮蓋が凹む、ボロボロと崩れることがあります。通常、十分な厚みを持たせて仮蓋をしますので、多少凹んだ程度では問題ありません。しかし、もともとの仮蓋が薄い場合や、想定を超えてすり減った場合には、歯の中に細菌が侵入してしまう可能性があります。凹みの程度を患者さん自身で確認・判断することは困難であるため、大きく凹んでいる場合には担当の歯科医院に連絡されることをお勧めします。
詳しくは根管治療中の仮蓋がボロボロ取れてきたけど大丈夫? 緊急性の有無について解説します!をご覧ください。
今回も最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
本記事は、奈良県大和高田市にある歯医者(歯科医院)、斉藤歯科クリニックの齊藤伸和が監修・執筆しています。何か不明な点がありましたら、無料相談も受け付けておりますので、是非お気軽にご相談ください。
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